「木」まぐれエッセイ
vol.29
平成24年8月19日

忙しいというか,怠けてしまったというか,少し横着を決め込み更新が大変遅くなってしまいました。
オリンピックが終わりに近づきハイライトをみながらこの稿を起こしました。選手たちの活躍には大変感動しました。
4年に一度しかない機会に結果を出すという事が如何に厳しいかを目の当たりにしました。
その中で,サッカーを筆頭に女子選手達の活躍には目をみはるものがありました,感動の一語につきます。

長期優良住宅「地域資源活用型」耐震等級3等級の建物のお引渡しが終わりました。ご了解を頂きましたので,完成写真を掲載させていただきます。
偶然ですが,それぞれの和室に取込み付け書院をつけ「落ち着いた和の佇まい」をあらわすことになりました。施工例に掲載しましたのでご覧下さい。
大変残念です。上記のお引渡しを含め9人の方が利用をさせてもらいました中小工務店を支援する「木の家整備促進事業」が平成24年3月31日で終了してしまいました。
今年度は「地域型ブランド化事業」として形態を変え再支援が図られます。
補助金の額は変わりませんが,棟数制限や期限に制約があり厳しくなりそうです。引き続き,取り組んで行きたいと考えます,条件に適合しなければなりませんが,ご希望の方はお早めにお申し出下さい。

さて,わが家では夫婦でエアコンが苦手なものですから,今年の夏は大変です。
最近は家庭内別居状態です。
何せ,わが家の夏は南北の窓は終日開放状態(多少の雨でも),東も開けたいのですが道路に面し,交通量が激しいのと,2年前から2階建ての老人ホームが建った関係(半数以上の部屋の窓が我が家に向いている)でやむを得ず我慢です。まあ.全部開放すると,砂埃だ,車の音が五月蝿いだとか掃除とかで色々と大変ですのでやむを得ないと思っています。
エアコンは来客時の事務所と食熱の出る夕食時のダイニングだけはつけるようにしています。ダイニングといってもキッチンが隣り合わせですので,調理の際の熱や冷蔵庫の放熱がかなり出ます。10.5畳の広さプラス10畳以上のリビング(天井埋込タイプのエアコンはあるが動かしたのは14年で数回程度)のドアを開放しているのにエアコンは8畳用ですから殆んど冷えません。それでも28℃では寒すぎる,29℃でも少し寒いだのと二人でリモコンの取り合いです。
さあ,寝る時はもっと大変です。私が汗かきなもんですからエアコンを入れました。29℃の設定ですが,入れて三日目には家内は風が当って肩が冷え,それが原因で腕が上がらなくなったとか(五十肩ではないかと疑っている)騒ぎだしましたので,夜も窓を開けて寝ることにしました。
1階は比較的涼しいので30センチほど残してシャッターを下ろし,南側は開放して寝る事しましたが,ゴキブリが怖いだの人が入ってきて襲われるとか煩いので,現在は私が1階和室,家内は2階リビング畳敷きの家庭内別居で扇風機を活用しながらの生活です。

間もなく秋のさわやかな風が吹く季節です。
自然の風の心地よさ,特に春先や,秋口のさわやかな風はたまりません。このような期間が少なくなりつつあるのも事実ですが,短い時間なりに自然を享受していきたいものです。

ところで,最近,見受けられるようになりました窓が小さく,窓数の少ない家。
打合せ中の方から聞いた話ですが,建替えされた方の住まいに伺ったところ,その方が言うには,“今迄と部屋から見る景色が変わってしまい,風も入ってこなくなりがっかりしている”とのことです。

高気密,高断熱,省エネなど機能重視に捉われすぎたり,コストを抑えすぎたりすると,住まいの本質を見失ってしまうような事が起こりかねません。

ここ数年,異常気象や気候変動に伴う猛暑日が長く続いています。
日本の気候風土は四季があり高温多湿が特徴です,それに如何に対応していくのかがつくり手の努めです。ところが,四季の移ろいというような言葉が当てはまらないような猛暑日の連続など,厳しい変化に戸惑ってしまうような日々が続きます。おそらく,来年以降も同じように推移していくと考えられます。

以前にも書き記しましたが,人によって暑さや寒さに対する耐性とか適応力は異なるとおもいます。が,機械に頼りすぎるのではなく,自然の恵みと上手にお付き合いしながら住むことをお奨めしています。

先ず,住む器である建物の外周で通気をとり,小屋裏から排熱をはかることで壁体内や小屋裏に熱溜りを造らないようにします。併せて,軒の出や窓上の霧除け庇,開口部の遮熱と自然素材充填系断熱材を取入れる等工夫する事で,熱や空気の流れを制御し住みやすい環境を作り出すことです。その上で適切な窓配置により風の通り道をしっかり確保し,風通しをよくすることです。通風による湿度を排出するだけでもかなり快適になるはずです,やはり大きな窓は必要のようです。

可能であれば,家をとりまく環境にも目を向け,地面をコンクリートで覆うのではなく,砂利を敷くとか,小さくても土の地面を作り,植栽をしていただくことです。難しいのであれば,日除けのための簾やよしずを採用し,気化熱を利用する緑のカーテンなどもとり入れの対象とすることです。但し,風対策や外壁の劣化対策などの注意が肝要です。

床暖房やエアコンなどは住む人の考え方を考慮しながらとり入れます,必要に応じ適度に対応して頂いています。

引き続き,住み手の考え方を十分に理解し,齟齬のないように進めていく考えです。

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